CBT90%を目指したきっかけ
私自身は医学部入学後、留年も経験し、4年生まではお世辞にも成績がいいとは言えませんでした。
基礎医学のうち、特に1,2年生の成績は、ほとんどが再試合格による「F」です。
そんな中、4年生になり臓器別系統講義が始まり、4月末に受けた4つの試験のうち、2つが再試にかかりました。
このままではまた留年すると思い、「CBTは頑張ってみよう、どうせやるなら9割を目指そう」と決意しました。
実際のCBTの成績
本格的に勉強を開始したのがゴールデンウィークで、CBTの受験は11月上旬でした。
本格的な勉強開始からCBT受験まで、約半年です。
発言の説得力を上げるため、成績を掲載しておきます。正答率は、91.12%でした。
CBTで9割を取る勉強方法
約半年間の勉強を経て、医学部底辺からCBTで9割を獲得するに至るまでの勉強で気を付けたことは以下2点です。
- 国試の勉強をする
- 人より深く理解し、広く知っていることを意識して勉強する
1.国試の勉強をする
CBTを最終目標にした勉強は一切せず、臨床科目に関する講義動画や教材は全て、国試の範囲までカバーしているものを使用しました。
講義動画を中心に各科目、各疾患の全体像をインプットし、クエバンは知識が定着しているかを確認することを主な目的にして解いていきました。
いきなりCBTクエバンを解いてしまうと、一つの疾患の症状・検査所見・治療などがリンクせず、断片的な知識としてしか、入ってこないと考えたためです。
使った教材
- Q-Assistの講義動画とテキスト(臨床 メイン教材)
- medu4 基礎医学(当時はQ-Assistの基礎医学が未リリースだったため)(基礎 メイン教材)
- QB(クエスチョンバンク)CBT(アウトプット用メイン教材)
- イヤーノート(わからないときに頼る)
- 病気が見える(わからないときに頼る)
- 学校の授業配布資料(補助、余裕がある時に目を通す)
Q-Assistの講義動画とテキスト(臨床医学 メイン教材)
Q-Assist の講義動画は非常にわかりやすく、医学の予備知識ゼロの状態で見始めてもほとんどつまずくことなく、CBTの勉強を進めることができました。
大学の授業に合わせて講義動画をみて、見終わったらテキストに書いてあることを丸覚えしました。
今思えば、深く理解せず書いてあるままを覚えただけの医学知識も多くありましたが、丸覚えしたことがふとした時に、理解が深まることも多々あったので、予備知識ゼロという方は一旦インプットしてみるというやり方も試してみてください。
medu4 基礎医学(基礎医学 メイン教材)
Q-Assistで基礎医学講座がまだ発売されておらず、基礎医学の知識はほぼゼロに等しかったため、CBT対策として受講しました。
こちらも非常にわかりやすく、予備知識ゼロからでも全く問題ありませんでした。
ただ、最終的な結果を見ると、基礎医学は一番得点率が低く、CBT本番では足を引っ張る形となりました。
膨大な基礎医学の範囲を、それまで基礎医学の勉強を頑張ってきた人とCBT本番までに同レベルにするのは、現実的ではないと感じました。
予備知識ゼロからCBTの基礎医学を得点源にすることは難しいため、「大きく差をつけられることはない程度の学力」を身に着けることを目標にするのがいいと思います。
QB(クエスチョンバンク)CBT(アウトプット用メイン教材)
知識が定着しているかの確認と、理解不十分な部分がないかの確認を主な目的として解きました。
Q-Assistの講義動画のおかげで、そこまで苦労せず解くことができました。
QB CBTの4連問は難しすぎたため、全て解き切らずに本番を迎えました。
4連問以外の問題に関しては、完璧にした状態でCBT本番に臨みました。
実際に勉強した順序
- 大学の授業に合わせて、Q-Assist の国試用の動画を見る。
- 動画を見た疾患に関して、Q-Assist のテキストに書いてある内容を理解・暗記する
- 記憶を定着させることと、理解不十分な箇所がないか確認することを目的にCBTのクエバンを解いていく。
2.人より深く理解し、広く知っていることを意識して勉強する
医学部の勉強では、見ている講義動画、教材がほとんど同じであるにも関わらず、CBTなどのテストの点数に差が出ます。
高得点が取れるのは、人よりも深く理解しているか、人よりも広く知っているかのどちらかの要素しかありません。
深く理解しているか
なぜその治療をやるのか、なぜその検査が重要なのか、それらの疑問を深めていくことで、結果的に人よりも深い理解、広い知識につながっていきます。
同じ教材を使っている以上、その教材を完璧にした場合の最終到達点は同じです。
CBT9割などの高得点を取るには、目の前にある知識を鵜呑みにするのではなく、その知識に対してなるべく多く問いを立ててその問いを解決していくことが知識量の差になると考えています。
広く知っているか
人が知らない知識を知っていることも、高得点を狙う上で重要な要素です。
例えば、急性膵炎でみられる有名な所見として、「Cullen徴候」や「Grey-Turner徴候」があります。
ただ、同じ急性膵炎でみられる所見として、「sentinel loop sign」について問われると、正答率は少し下がるのではないでしょうか。
シンプルに人が知らない知識を積み上げていくこともCBT9割を目指すうえでは、重要なことです。
予備校のテキストには書いていないが、「病見え」には書いてある知識を覚えるなどして、知識の質だけでなく、量でも圧倒する必要があります。
深く掘ることは広く掘ることに繋がる
深さと広さのどちらも重要ですが、大きな指針としては病態などを深く掘り下げていくと、知識は自然と広くなっていきます。
深い穴を掘るには、広く掘ることも必要になるからです。
まとめ
医学部に入って、留年を経験した私でもCBTで9割を獲得できました。
同じように留年した方、半年あればなんとかなります。
どなたかの勉強の参考になれば幸いです。
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