はじめに
この記事はこんな方におすすめ
- Anki をこれから使おうと考えている人
- 勉強方法に悩んでいる人
- 覚えたことをすぐに忘れてしまう人
- 医学生など覚えることが多い学生の方
Anki の人気が急上昇中
ここ数年で Anki を使う人が急激に増えてきていると思います。
主に利用する人として、英単語の勉強をする人、受験勉強で暗記科目の勉強をする人、覚えることが多い医学生などが挙げられます。
それに伴い、 Anki アプリを紹介するWebページも多くなりました。
Anki アプリの設定方法や Anki アプリの具体的な活用方法に関する情報もかなり豊富になっています。
Anki 公式サイトはこちら
Anki を使った効率のいい勉強方法とは?
Google検索で「 Anki 」と検索すると、 Anki アプリに関するページがたくさん出てきますが、多くの記事では Anki カードの作成に時間がかかってしまう方法を紹介しているように思います。
果たして、その勉強方法は Anki アプリの効果を最大限に活かしているのでしょうか。
Anki アプリの最大の特徴は、忘却曲線に沿って Anki カード(フラッシュカード)を出題してくれることです。
Anki アプリを使わずに勉強した場合は、定着している知識を復習したり、定着していない知識を適切に復習できていなかったりする可能性が出てきます。
Anki アプリが機械的に忘却曲線に沿って Anki カードを出題してくれることで、そういった無駄を省き効率よく「暗記する」という行為に時間をささげることが出来ます。
Anki アプリを使う真の目的
ところが、 Anki カードの作成に膨大な時間をかけてしまった場合、本当に「効率がいい」といえるのでしょうか。
Anki カードの作成に時間をかけず、「暗記」する行為に時間を注ぐことこそが、 Anki アプリを最大限活用して効率よく勉強しているといえるのではないでしょうか。
この記事では、 Anki カードの作成になるべく時間をかけずに効率よく勉強する方法を紹介していきます。
Anki カードは作らない
Anki アプリの機能を分解すると主に以下の2つになります。
- 忘却曲線に沿って復習するタイミングを教えてくれる通知機能
- 自在に編集可能なフラッシュカードとしての機能
「Anki カードの作成にかかる時間を削減し、1つ目の機能である通知機能を利用すること」が Anki アプリを最も有効に使う方法です。
Anki カードを通知カードとして使おう
つまり、 Anki カードを「暗記事項を書いたカード」として使うのではなく、
覚えるべき知識が忘却曲線に到達したことを通知する「通知カード」として使うのです。
もちろん、英単語を覚えるときのように、1つのフラッシュカードに「英単語」と「日本語の意味」の2つ程度の知識しか入力しない場合は Anki カードの作成に時間はそこまでかからないため、通常のフラッシュカードのように暗記事項を入力する勉強方法で問題ないと思います。
しかし、英単語のような単純暗記をすればよいという勉強は少ないのではないでしょうか。
知識同士を関連付けて覚える
例えば、私は医学部に在籍していたため、医学の勉強に Anki アプリを活用していたのですが、医学知識一つ一つに対して Anki カードを作っていたのでは、膨大な時間がかかってしまう上に、知識同士を関連づけて覚えることが難しくなってしまうと感じていました。
そこで、知識ごとに Anki カードを作成する勉強方法を辞めて、 Anki カードを通知カードとして利用する勉強方法に切り替えました。
Anki を使った具体的な勉強方法
勉強する分野の教材を入手する
勉強する分野の教材は、できればPDFで準備できるのがいいでしょう。
理由としては、好きなだけページを増やせる、画像も貼り付けることができるなどが挙げられます。
PDFの教材がなければ、Evernoteなどのデジタルノートを使って自分でまとめるのがいいと思います。
とにかく、Apple pencilで書き込みができるもしくは、キーボード入力が可能な媒体として教材を準備することは長期的に勉強する際に効率を上げるために重要です。
Anki カード を通知カードとして使う
Ankiカードを通知カードとして使う勉強方法では、Ankiカードの表面に復習するべき知識を入力し、裏面には何も入力しません。
また、通知カードはひとまとまりの知識をまるごと復習することを意識して作成します。
Anki カードの作成具体例
医師国家試験の勉強をする場合を例に挙げてみます。
カード 作成例(いい例)
Ankiカードは、「脳梗塞」という一つの疾患をひとまとまりの知識として作成します。
そして、この「脳梗塞」のカードが出題された日には、脳梗塞に関する「疫学・症状・検査・治療」を丸ごと復習します。
この勉強方法であれば、カードの作成にかかる手間・時間を大幅に短縮できるうえに、「脳梗塞」に関する知識を体系的に復習できるため診療の流れを一通り確認できます。
カード 作成例(よくない例)
例えば、Anki カードを「脳梗塞の症状」、「脳梗塞の検査」、「脳梗塞の治療」ごとに作成してしまうと、Anki カードの作成だけでかなりの時間を必要とします。
また、今後新たに勉強した知識についてもAnki カードをいちいち作成してしまうと、一つ一つの知識がバラバラの場所(バラバラの Anki カード)に収録されてしまい、ざっと「脳梗塞」について復習したいときに困るのではないかと思いました。
やはり、長期的に勉強する際におすすめなのは、実体験を踏まえた上で、
勉強するときにまとめる場所(PDFテキストなど)をひとつ決めておき、新たに勉強したことはそこに書き込んでいくのがいいと思います。
最適な出題日数の上限を探す
Anki アプリでは、Anki カードの出題日数の上限を自由に変更可能です。
出題日数の上限を「100日」とした場合、最後の出題から「100日」経過した時点で、忘却曲線に関係なくAnki カードが出題されます。
私が国家試験の勉強をしていた際には、「60日」が最適な上限と感じていました。
「60日」よりも上限が短いと毎日出題されるAnki カードが多くなりすぎ、長いと知識がボロボロ抜け落ちてしまいました。
この上限は、Anki カード一枚あたりの復習にかかる時間や労力により人それぞれです。
Anki を使いながら調整していくといいと思います。
出題までの上限日数の変更方法
パソコン版Ankiの場合、Anki デッキの右側にある、歯車マークをクリックし「オプション」を開きます。
「詳細」→「復習間隔の上限」から上限を変更できます。
まとめ
Anki カードを通知カードとして使う勉強方法について紹介しました。
Anki アプリをこれから使おうか検討している方やすでに使っている方の参考になれば幸いです。
Anki アプリについて、他の記事も読んでいただけると嬉しいです。
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